名  称:苦竹のイチョウ
樹  種:イチョウ(イチョウ科イチョウ属)
所在地:宮城県仙台市宮城野区銀杏町
樹  高:32m
幹周囲:8.0m
樹  齢:推定1,200年
指  定:国指定天然記念物(大正15年10月20日指定)

 天平時代に聖武天皇の乳母の遺言で植えられたという伝承を有するイチョウの巨木。
 また、雌木にもかかわらず多数の乳柱が太枝から下垂している姿から、「乳イチョウ」とも呼ばれ、地元住民からは「母乳がよく出るように」、「子供が健やかに成長するように」と祈願されているようでもある。
 なお、乳柱の中で最大のものは、周囲が1.7mに及ぶとのこと。
 「苦竹」とは、この地域の旧町名。国の天然記念物に本個体が指定されたことを記念し、現在の「銀杏町」に変更された。

名  称:山寺の大イチョウ
樹  種:イチョウ(イチョウ科イチョウ属)
所在地:山形県山形市山寺
樹  高:30m
幹周囲:7.2m
樹  齢:?年
指  定:山形市指定天然記念物(昭和40年3月5日指定)

 立石寺(天台宗)は「山寺」の通称で知られる寺院。山中にはいくつもの御堂があり、石段で巡れるようになっている。
 山寺登山口の石段を登ると、立石寺の本堂にあたる根本中堂と日枝神社が並ぶように建てられており、本個体は日枝神社の境内に生えている。
 画像でも分かるように主幹は失われているが、これは昭和47年(1972年)9月17日の暴風によって地上4m程のところで折損したもの。その後、支幹が生長し、現在の姿となった。
名  称:山寺奥の院手前のイチョウ(仮称)
樹  種:イチョウ(イチョウ科イチョウ属)
所在地:山形県山形市山寺
樹  高:12m
幹周囲:?m
樹  齢:?年
指  定:無指定

 立石寺の奥の院手前の石段と石垣に囲まれた僅かなスペースに根を張っているイチョウ。
 前述の大イチョウには及ばないが、本個体もなかなかの巨木である。
 なお、樹皮の隙間には無数の硬貨が挟められている。参拝者が何らかの御利益を期待してそのようなことをしているのだと推測するが、イチョウにとっては迷惑でしかないような気が・・・。
名  称:宮沢の巨木
樹  種:トチノキ(トチノキ科トチノキ属)
所在地:山形県鶴岡市五十川
樹  高:19m
幹周囲:3.7m
樹  齢:?年
指  定:無指定

 後述する山五十川の玉杉へと向かう道中、本個体の存在を示す小さな看板がある。
 この看板は全部で3枚あり、その矢印に従い進むと、宮沢神社と記載された鳥居と小さな祠へと至る。
 そこには、4本のトチノキの巨木が生えており、その周囲は下草が刈払われて手入れされている。画像の個体は、最も社に近い個体でその上部に生えている個体(画像奥に見えている個体)と同程度の幹周囲を有する。また、近くの沢筋には残りの2本のトチノキが生えているが、若干細い。
名  称:山五十川の玉杉
樹  種:スギ(スギ科スギ属)
所在地:山形県鶴岡市山五十川
樹  高:36m
幹周囲:10.0m
樹  齢:推定1,500年
指  定:国指定天然記念物(昭和30年6月9日指定)

 海岸沿いを走る国道7号線から、五十川沿いに山へと入ると出会える巨木。ただし、駐車場から急登するコンクリート製の階段を、息を切らせながら登る必要がある。
 本個体に近づくことはできないものの、周囲はぐるりと木道が設置されており、様々な位置から観察することが可能。
 なお、「玉杉」の名は、樹形が球形をしているところから付けられたとのこと。
名  称:念珠の松
樹  種:クロマツ(マツ科マツ属)
所在地:山形県鶴岡市鼠ヶ関
樹  高:4.2m
幹周囲:1.2m
樹  齢:推定400年
指  定:山形県指定天然記念物(昭和30年8月1日)
 樹高や幹周囲の数値では、本個体の価値は伝わらない。根元から分岐した支幹は7m程地を這い、そこから斜上し、全長は20mに及ぶ。この、特異な形状(説明看板では「臥龍松」)は一見の価値あり。元々は盆栽のマツを、村上屋旅館(現在は廃業)の庭に地植えしたものであるという。 現在、本個体を主役とした白砂青松の庭園が整備されており、見学に当たっては100円以上の協力金が求められている。
 余談であるが、本個体の読みは「ねんじゅのまつ」であるが、江戸時代には鼠ヶ関を「念珠関」又は「念珠ヶ関」と表記し、「ねずがせき」と読んでいたようである。
名  称:曹源寺のヒサカキ
樹  種:ヒサカキ(ツバキ科ヒサカキ属)
所在地:山形県鶴岡市鼠ヶ関
樹  高:A5m・B5m
根元周囲:A2.4m・B2.0m
樹  齢:推定400年
指  定:山形県指定天然記念物(昭和28年2月13日)

 曹源寺の建物裏に生えている2本のヒサカキは、低木である本種としてはかなりの巨木。
 うねる様に株立ちした幹は途中で連理(幹や枝が癒合すること)となり、異形の姿をしている。
 画像手前がA、奥がBの個体。
 なお、伝承によれば、慶長4年(1599年)に、佐渡の峯庵禅師が鼠ヶ関沖で遭難して助けられ、この寺で手厚いもてなしを受けたお礼に植樹したものであるという。

名  称:大久保の念仏杉
樹  種:コウヤマキ(コウヤマキ科コウヤマキ属)
所在地:福島県西会津町野沢
樹  高:30m
幹周囲:4.9m(根元周囲:6.0m)
樹  齢:推定1,200年
指  定:福島県指定天然記念物(昭和30年12月27日指定)

 如法寺(真言宗)は、会津三十三観音のひとつで大同2年(807年)に開創された。本個体は、その際境内に植栽されたものと伝えられている。
 また、説明看板によれば本個体は東北地方No.1のコウヤマキの巨木とのこと。
名  称:大久保の念仏杉
樹  種:スギ(スギ科スギ属)
所在地:福島県西会津町野沢
樹  高:30m
幹周囲:6.5m
樹  齢:推定450年
指  定:西会津町指定天然記念物(昭和47年12月26日指定)

 かつての大久保街道脇に聳える異形の一樹。このスギから急な坂道を上る必要があったことから、旅人は一休みをしながら根元に安置されていた供養塔に念仏を唱えたことから名付けられたとされる。
 元々はお寺の参道に植えられた杉並木のうちの1本であったが、慶長16年(1611年)に発生した会津大地震で参道は崩壊してしまったようである。
名  称:安座赤城神社のモミ
樹  種:スギ(マツ科モミ属)
所在地:福島県西会津町野沢
樹  高:39m
幹周囲:6.2m
樹  齢:推定600年
指  定:西会津町指定然記念物(昭和55年4月9日指定)

 鳥居脇に聳えるモミの巨木。
 天然記念物としては、本個体のほか、コウヤマキとアスナロを含めて一括指定されている。

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